仕事のAI利用を職場で伝えている?働く301人の調査結果

職場でAI利用について相談する同僚のイラスト。働く301人への調査
調査テーマを表す生成イラストです。実際の回答者や職場を撮影した写真ではありません。

仕事でのAI利用を積極的に共有している人は、利用経験者211人の28.4%でした。一方、最も多い回答は「聞かれれば答える程度」の43.1%です。積極的に共有しない人を、すべて「隠している」とは言えません。

当社は、全国の働く男女301人にアンケートを実施しました。この記事では、AIの利用頻度と職場での伝え方を整理します。さらに、共有しない理由を見たうえで、企業の運用改善を考えます。

調査時期:2026年8月/記事更新:2026年10月6日。

目次

調査対象は301人。設問ごとの分母を分けて読む

まず、301人全員がAI利用者ではありません。仕事で使った経験がある人は211人です。また、現在使っている人は199人でした。過去に使った12人も、利用経験者に含まれます。

伝え方の設問は、利用経験者211人が対象です。一方、理由の設問は積極的共有以外を選んだ151人です。つまり、この151人には「聞かれれば答える程度」も含まれます。

本調査はインターネットアンケートです。本記事には、募集方法や回答者の選び方を記載していません。そのため、結果は今回の回答者の傾向としてご覧ください。全国の利用率や、増加傾向を示すものではありません。

調査回答者301人、AI利用経験者211人、積極的共有以外の151人の関係。151人には聞かれれば答える91人も含まれる。
設問ごとの集計対象。301人・211人・151人は、それぞれ異なる分母です。図をタップすると拡大できます。

仕事でのAI利用経験は70.1%、現在利用は66.1%

まず、今回の回答者では、利用経験がある人は211人でした。全301人の70.1%に当たります。そのうち「頻繁に使っている」は114人です。次に「たまに使っている」は85人でした。

Q. あなたは仕事でAI検索・生成AIを使っていますか?(n=301/単一回答)
頻繁に使っている37.9%(114人)
たまに使っている28.2%(85人)
過去に使ったが今は使っていない4.0%(12人)
使ったことがない29.9%(90人)

出典:当社アンケート調査(2026年8月、n=301、単一回答)。

つまり、現在の利用者は、この二つを合わせた199人です。割合は66.1%となります。一方、過去に使った人は12人、未経験者は90人です。利用経験と現在の利用を分けると、回答の全体像を把握できます。

AI利用の伝え方は「聞かれれば答える」が最多

利用経験者211人では、積極的に伝える人が60人でした。割合は28.4%です。一方、「聞かれれば答える程度」は91人で43.1%でした。

Q2:AI利用を上司や同僚に伝えているか(n=211)
伝え方人数
積極的に伝えている・共有している60人
聞かれれば答える程度91人
あまり伝えていない39人
完全に隠している21人

出典:当社アンケート調査(2026年8月、n=211)。

積極的に共有しないことと、隠すことは異なる

積極的共有以外の回答は151人で71.6%です。ただし、その中で「完全に隠している」は21人でした。表は人数で示しています。

また、「あまり伝えていない」は39人で18.5%です。この二つを合わせると60人で28.4%になります。回答の強さが異なるため、まとめて「隠れAI利用者」と呼ばないことが大切です。

なお、設問は上司や同僚への伝え方を尋ねています。しかし、正式な社内申請や承認の有無を尋ねたものではありません。そのため、この回答だけで規則違反の人数は分かりません。

利用頻度別では、積極的に共有する割合に差

頻繁に使う114人では、積極的共有が45.6%でした。一方、たまに使う85人では9.4%です。今回の集計では、利用頻度によって回答の分布が異なります。

利用頻度と伝え方のクロス集計
伝え方頻繁に使う
114人
たまに使う
85人
積極的に伝える45.6%9.4%
聞かれれば答える29.8%63.5%
あまり伝えない12.3%20.0%
完全に隠す12.3%7.1%

出典:当社アンケート調査(2026年8月、利用頻度別集計)。

たまに使う層では、「聞かれれば答える」が63.5%でした。ただし、切り出しにくいという心理まで直接測った結果ではありません。また、利用頻度を上げれば共有が進むという因果関係も示していません。

積極的に共有しない理由は、評価への懸念など

次に、理由の設問では、積極的共有以外を選んだ151人が対象です。最も多い回答は「手を抜いていると思われそう」でした。53人で35.1%となっています。

次に、「特に理由はないが何となく言いにくい」が48人です。さらに、「自分でなくAIの成果だと思われたくない」が46人でした。以下は複数回答のため、割合の合計は100%になりません。

Q. AIの利用を伝えない・隠している理由は?(積極的共有以外の回答者 n=151/複数回答)
手を抜いていると思われそう35.1%(53人)
特に理由はないが何となく言いにくい31.8%(48人)
自分でなくAIの成果だと思われたくない30.5%(46人)
情報漏洩などのリスクを指摘されそう21.2%(32人)
会社のルールで禁止・非推奨17.9%(27人)
あてはまるものはない15.9%(24人)

出典:当社アンケート調査(2026年8月、積極的共有以外の回答者151人、複数回答)。

回答の多さと、対策の重要度は分ける

評価に関する懸念に加え、情報漏洩や社内ルールへの回答もあります。ただし、複数回答なので、理由が重なる場合があります。「心理面のほうが制度面より重要」とまでは判断できません。

また、「会社のルールで禁止・非推奨」は27人でした。これは本人の回答であり、各社の規程を確認した結果ではありません。そのため、ルールの有無や内容は、職場ごとに確かめる必要があります。

「完全に隠している」層の回答

この21人では、「自分でなくAIの成果だと思われたくない」が38.1%でした。次に「手を抜いていると思われそう」が33.3%です。「情報漏洩を指摘されそう」は28.6%でした。

ただし、この集計は少人数の回答です。他の層より不安が強い、といった比較までは行いません。職場で話を聞く際の手がかりとして扱いましょう。

年代別の積極的共有は30代36%、50代16%

また、年代別では、利用経験者を対象に比較しています。積極的に伝える割合は、30代が36%でした。一方、50代は16%です。下表は整数表記のため、細かな差の評価には向きません。

利用経験者の年代別集計
年代回答数積極的に伝える
20代59人32%
30代55人36%
40代48人27%
50代49人16%

出典:当社アンケート調査(2026年8月、年代別集計)。

また、50代の「聞かれれば答える」は55%でした。20代では、「完全に隠している」が17%です。ただし、年代だけで職場環境や共有のしやすさは決まりません。個々の事情を確認することが大切です。

企業が検討したい、共有のための3つの工夫

ここからは、当社による実務上の提案です。本調査は、研修やルール整備の効果を検証したものではありません。職場での聞き取りと組み合わせて、改善対象を選びましょう。

1.使える業務と、確認先を明確にする

まず、使用できるツールと業務範囲を整理します。次に、入力してよい情報と、迷ったときの相談先を示します。「AIを使ってよい」という案内だけでは、判断しにくい場面が残ります。

たとえば、公開情報の要約と顧客情報の入力は分けて考えます。そのうえで、必要な確認や承認を決めましょう。既存の社内ルールと矛盾しない運用にします。

2.使用の有無だけでなく、確認した内容を共有する

続いて、成果物を共有する際の項目をそろえます。たとえば、AIを使った工程と、人が確認した箇所です。誤りや未確認事項が残る場合も、併せて伝えます。

また、共有したことだけで成果を評価しません。仕事の目的や品質と合わせて確認しましょう。相談を受ける側の対応も決めると、現場の疑問を拾いやすくなります。

3.事例と研修を、現場の疑問に結び付ける

さらに、使用例と注意点を社内で蓄積します。機密情報を含まない題材で、確認方法も共有しましょう。うまくいかなかった例も、次の判断に役立ちます。

検討の参考として、経済産業省はAI事業者ガイドラインを公開しています。第1.2版の本編やチェックリストを確認できます。自社の役割や利用場面に合わせて参照してください。経済産業省「AI事業者ガイドライン」

よくある質問

301人全員が仕事でAIを使っているのですか?

いいえ。301人は回答者全体です。そのうち利用経験者は211人、現在利用者は199人でした。また、職場での伝え方は、利用経験者211人に尋ねています。

71.6%がAI利用を隠しているのですか?

いいえ。71.6%は、積極的共有以外の回答の合計です。「聞かれれば答える程度」も含みます。一方、「完全に隠している」は21人でした。

AI活用のルール整備・研修をご相談ください

今回の回答では、利用頻度と伝え方に違いが見られました。まずは、現場が何に迷っているかを確かめましょう。そのうえで、使用範囲、相談先、共有方法を整えます。

当社では、生成AIのルール整備や社内研修をご相談いただけます。また、プロンプト設計や業務プロセスの見直しも支援します。対象業務と現在の課題を、お問い合わせでお知らせください。

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調査概要・出典

  • 調査名:仕事でAI検索・生成AIを使っていることを上司や同僚に伝えているかに関するアンケート調査。
  • 対象:全国の働く男女301人。
  • 集計対象:利用頻度301人、伝え方211人、理由151人。
  • 調査時期・方法:2026年8月、インターネット調査。
  • 調査主体・出典:株式会社ナレッジホールディングスの自社アンケート調査。
  • 割合は丸めにより、合計が100%にならない場合があります。年代別は整数表記です。

公式資料確認日:2026年10月6日。

この記事を書いた人

道川内知のアバター 道川内知 代表取締役

株式会社ナレッジホールディングス 代表取締役CEO。19歳で起業し、通信・福祉・不動産・飲食など多業種の経営を経験。AIマーケティング支援「cofucoma」を立ち上げ、わずか8か月で月商54倍を達成、400社以上を支援。現在はAI×DX×SNS×補助金を組み合わせた独自システム「AXiY」で、全国の経営者の集客課題をワンストップで解決。DXマーケター/AXiY開発者/連続起業家。

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