AI検索の表示・引用を測るレポートと、数字の読み方【2026年6月】

月刊AI検索レポート | 2026年6月
AI検索の表示・引用を測るレポートと、数字の読み方
AIの回答に自社が出ているかを確認する機能が増えています。ただし、表示回数、引用の割合、サイトへのクリックは別の数字です。2026年6月の発表や調査を振り返り、計測するときに区別したい点を整理します。
GoogleとBingで、測れる対象を確認する
GoogleのSearch Consoleには、AIによる概要やAIモードでの表示回数を確認する生成AIパフォーマンスレポートがあります。6月の発表時は限定的な提供でしたが、公式ヘルプでは8月31日に世界展開したと案内されています。ページ、国、端末、日付で確認でき、クリック数やCTRのレポートではありません。
Bingは6月16日、AI PerformanceレポートにIntents、Topics、Citation Share、Compareを追加すると発表しました。対象はMicrosoft Copilot、Bing、一部の提携AI体験です。これを全AIサービス共通の露出率と考えないようにします。
Citation Shareは、対象となる引用の中での自社の割合を見る指標です。引用数や表示回数が増えても、サイトへの訪問や問い合わせが同じように増えるとは限りません。検索順位の計測をやめるのではなく、目的に応じて指標を追加します。
6月の発表を、予定と実施済みに分けて読む
英国CMAは6月17日、検索順位の透明性・公平性と、検索データを第三者へ移す仕組みに関する要件を公表しました。検索アルゴリズムの全公開を命じた、という意味ではありません。対象地域や要件の範囲は政府の発表で確認できます。
Googleの情報エージェントは、5月のI/Oで、条件に合う情報を継続的に調べる機能として紹介されました。発表時には夏の提供予定とされており、元記事の6月12日という日付だけで、全利用者に提供済みとは判断できません。
ほかにAdobeのBrand Visibility、AhrefsのAgent A、Faber Companyの週次計測機能など、AI検索を調査・管理するサービスの案内がありました。ツールを比較する際は、対応するAI、観測する質問、計測頻度、出力できるデータを確認してください。
ゼロクリック68.01%という調査の範囲
SparkToroがSimilarwebのデータで調べた、2026年1〜4月の米国Google検索では、68.01%がクリックなしで終わっていました。オープンなウェブサイトへのクリックは検索1,000回当たり276回と報告されています。
2024年の60%程度、1,000回当たり374クリックという値も紹介されていますが、調査パネルは同じではありません。また、クリックしなかった理由がすべてAIの回答とは限らず、日本の自社サイトにそのまま当てはめる数字でもありません。
AIのアクセスと、人の訪問を混同しない
元記事で紹介したFastlyの2026年1〜5月の計測では、AIリクエストは約30%増加、人間のアクセスの成長率の約6.5倍、Claude関連は1月比555%超と報告されています。
これは計測対象でのリクエストの変化です。AIがアクセスした回数と、回答で引用した回数、利用者が訪問した回数を同じ意味では使えません。
llms.txtについては、元記事がAhrefsの13.7万ドメイン分析と、97%のファイルが読まれなかったという結果を紹介しています。この数値から、設置だけで引用が増えるとは言えません。導入を検討する際は、参照されたかを確認する方法も含めて考えます。
国内の取り組みを読むときにも、母数を確認する
元記事では、AI Overviews対策を実施・検討中とする34.6%というNEXERの調査値を紹介していました。一方で対象31名という注記があり、集計の分母や対象条件を原資料で確認する必要があります。この値を国内企業全体の実施率として扱わないでください。
自社では、まず一つのページで比べる
相談につなげたいページを選び、検索での表示・クリック、AIでの引用、問い合わせを分けて記録します。情報に誤りがあれば修正し、変更日を残してください。記事を一律に40〜60字の結論やFAQへ作り替える必要はありません。必要な説明が読み手に伝わるかを優先します。
参照した発表・調査
各項目の提供条件や調査範囲は、次の資料をご確認ください。イベント報道やサービス紹介を含みます。
計測の見方や改善の順番をご相談ください
AIのレポートとアクセスの動きが合わない、どのページから直すべきか分からない場合は、サイトURLと変化した期間をお知らせください。指標の違いを確認し、記事や導線を見直す順番を整理します。
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