検索順位は変わらないのにアクセスが減ったら|ゼロクリック検索と確認する指標

検索順位は変わらないのにアクセスが減ったら|ゼロクリック検索と確認する指標
検索順位は変わらないのに、サイトへの訪問が減っている。そんなときは、順位だけでなく、検索された回数とクリック率、問い合わせの件数を分けて確認します。
検索結果に地図やAIによる概要が出ると、サイトを開かず情報を確認できる場合があります。ただし、アクセス減の原因はAIとは限りません。この記事では、ゼロクリック検索の調査と、自社サイトで確認できることを整理します。
検索結果で情報を確認する行動とクリック率
クリックせずに検索を終えるとは
検索順位が同じでも、検索需要や画面の表示が変わればクリック数は動きます。まず、ゼロクリック検索という言葉の範囲を確認しましょう。
ゼロクリック検索は、検索後に結果のリンクをクリックしない行動を指します。調査によって集計範囲は異なり、答えに満足した場合だけでなく、検索をやり直した場合なども含み得ます。
出典:SparkToro / Similarweb 2026
例えば店舗の営業時間が検索結果で確認できれば、公式サイトを開かず来店を判断する人もいます。一方、必要な情報が見つからず検索を終える場合もあるため、クリックがない理由まで一律に決めることはできません。
GoogleのAI Overviewsは、検索結果にAIによる概要と関連リンクを表示する機能です。すべての検索で表示されるわけではなく、検索語や状況で結果は変わります。
出典:BrightEdge 2026
ChatGPTやPerplexityなどでも、回答に引用元のリンクが表示される場合があります。どのリンクがどの程度クリックされるかは、サービスや質問によって異なります。
表示回数とクリック率が別の方向に動くこともあります。以下の調査値は、その対象で観測された結果であり、個々のサイトで同じ割合の変化が起きるという予測ではありません。
出典:BrightEdge / Search Engine Land 2025
クリックが減ったとき、問い合わせ率が上がる場合も下がる場合もあります。率が上がっていても、問い合わせ件数そのものが減っていれば事業への影響は残ります。
調査値は対象と分母を確認する
検索サービスによって測る対象も違います。AI Modeの利用セッションと、通常検索のクリック率を、そのまま同じ割合として比べないようにしてください。
Seer Interactiveの調査対象では、AI概要が出る情報収集型の検索でオーガニックCTRが61%低下しました。出典:Seer Interactive
利用者数と流入は別の数字
AI Modeの利用者数は、機能の利用規模を示します。利用者が増えた割合と、自社サイトへの訪問が減る割合は別のものです。
出典:Search Engine Land 2026
検索の目的とコンバージョン率
調査を読むときは、数字の分母にも注意が必要です。次の99.9%は「情報収集型の検索すべてでAI概要が出る」という意味ではありません。
出典:Ahrefs 2025
コンバージョン率を比較した調査もありますが、業種や成果の定義で結果は変わります。自社では、訪問数、問い合わせ数、そのうち商談になった件数を同じ期間で比べます。
元記事の参照先(比較値はSemrush公開情報と照合)
AIO・AEO・GEOという呼び名
AIO、AEO、GEOはAIや回答型の検索への対応を説明する際に使われる呼び名です。意味は重なっており、以下の区分が統一規格として定まっているわけではありません。
AIを使う検索での情報の表示や参照への対応を広く指す呼び名。AI Overviewsを指す略称として使われる場合もあります。
回答エンジンが質問に答える場面を意識した情報整備。Answer Engine Optimizationの略。
生成AIの回答での発見・参照への対応。Generative Engine Optimizationの略で、サイト構造だけに限定されません。
既存ページを見直すときの確認箇所
新しい形式を増やす前に、既存ページに読者の判断に必要な情報があるかを確認します。設定の変更は、目的と対象を決めて進めます。
① 構造化データは用途に合わせる
構造化データは、ページに表示する組織や記事などの情報を、決められた形式で説明するものです。GoogleのAI機能に特別な構造化データは不要と公式ガイドに示されています。
次はFAQを表すコード例です。実装する場合は画面にも同じ質問と回答を掲載し、対象機能の要件を確認します。FAQを追加すること自体がAI引用の条件になるわけではありません。
② ボットの用途と公開範囲を確認する
公開したいページに検索エンジンがアクセスできるかも確認します。意図しないブロックがあれば、サイト管理者に設定を点検してもらいます。
クローラーはWebページを収集するプログラムです。用途は同じではなく、例えばOpenAIのGPTBotは学習用、OAI-SearchBotは検索用です。
次の設定はGPTBotによる収集を拒否する例です。この設定だけで、すべてのAI検索から除外されるわけではありません。
robots.txtを変更する際は、どの用途のボットへ、どの範囲を許可するかを決めます。設定の意味はOpenAIのボット情報など、各社の公式資料で確かめてください。
③ 文字数より必要な説明をそろえる
記事の長さは、説明に必要な内容で決めます。3,000文字以上なら引用されやすいといった、共通の最低文字数はありません。
料金の記事なら金額だけでなく、作業範囲と追加費用の条件を説明します。別の話題まで詰め込むより、読者が比較や問い合わせの判断に進める情報を優先してください。
④ 話のつながりが分かる段落にする
見出しで疑問を示したら、その答えと条件を続けます。説明が短い節では、同じ結論を最後にもう一度書かなくても伝わります。
チャンクは意味のまとまりのことです。一文ずつ切り離すのではなく、理由や具体例を一つの段落にまとめると、説明の流れを追いやすくなります。
⑤ 数字の条件と根拠を添える
数字や制度の説明には、確認した資料を付けます。対象、期間、地域、何を数えたかも添えると、読者が自分の状況と比べられます。
E-E-A-Tは経験・専門性・権威性・信頼性という検索品質評価の観点です。内容の根拠や発信者を読者が確認できるかを点検する際に参考になります。
⑥ 著者・監修者と実績の条件を示す
著者や監修者を載せる場合は、実際の担当範囲と資格・経験を記載します。一般論の記事に、起きていない体験を加えてはいけません。
実績では、増えた数字だけでなく、比較期間や同時に行った広告などの条件も示します。AIに引用されたことと、その施策で成果が出たことは別に確認します。
出典:Seer Interactive 2025
⑦ llms.txtは必須ではない
llms.txtは、AI向けにサイトの情報を整理して渡すために提案されている形式です。GoogleのAI検索に掲載されるための必須ファイルではありません。
導入して引用が増えると確認された共通の効果はなく、まず既存ページの内容とアクセス可否を確かめます。設置する場合も、更新を管理できる範囲で検討してください。
表示・訪問・問い合わせを分けて確認する
改善後は、検索での表示、サイト訪問、問い合わせを別々に見ます。AIの回答に社名が出ても、読者が覚えたか、問い合わせに至ったかまで自動的に分かるわけではありません。
指名検索と直接流入の読み方
指名検索は、会社名やサービス名を含む検索です。推移を見る際は、広告、営業活動、イベントなども記録します。
アクセス解析の「直接流入」には、参照元を特定できなかった訪問も含まれます。増加をそのまま「AIで社名を覚えた人が来た」と解釈しないでください。
Search Consoleから対象を絞る
Search Consoleでは、まず減少したページと検索語を確認し、比較期間、国、端末の条件をそろえます。表示回数、クリック数、CTR、順位のどれが変わったかを分けて見ます。
CTRが下がっただけでは、AI概要の影響と特定できません。検索結果の表示や検索語の構成、季節性、ページの変更も確認します。
AIでの表示は、利用可能ならSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで確認します。AI OverviewsとAI Modeの表示回数を確認するレポートで、クリック数を独立して示すものではありません。検索クリックはWebの検索パフォーマンスも併せて見ます。
問い合わせフォームの計測漏れや予約導線の不具合も確認してください。アクセスの変化と計測方法の変化を分けてから、記事の追記や技術的な修正を選びます。
AI検索の施策でお悩みの方は、
ナレッジホールディングス にご相談ください
アクセスが減った時期と、対象ページをお知らせください。検索での表示変化、サイトの設定、問い合わせまでの導線を順に確認し、修正する箇所をご案内します。
DRは、被リンクプロフィールの強さを相対評価するAhrefs独自の指標です。サイト全体の信頼性や、Googleの評価点を直接示すものではありません。DRの上昇だけで流入増を判断しないでください。
※ 相談は無料です。
